学びの多かったグアムでのサーフィン

先日、家族と一緒にグアム旅行に行った際、半日だけサーフィンをしました。あまりサーフィンが有名ではないグアムでのサーフィンでしたが、学びが多かったの備忘録にしておきます。

事前情報

これまでの家族旅行でも、半日ほど時間を作ってサーフィンをすることがありました。例えば、沖縄やスリランカ、ハワイなどです。ピンポイントで半日だけなので、なかなか良い波に出会えることは少ないです。しかし、千葉よりも海水温が暖かく、水の透明度も高い新しい環境で行うサーフィンはとても刺激的で楽しいです。加えて、千葉のほとんどがサンドブレイクですが、今回のグアムはリーフブレイクです。リーフブレイクには特有の魅力があります。それらもあり、事前に「良い波がある」という情報は得られず、サーフィンが有名ではないグアムでも、サーフツアーに申し込みました。

サンドブレイクとリーフブレイク

リーフブレイクは、海底が岩やサンゴ礁で構成されている場所で発生する波です。海底の硬い地形が波をきれいに整えるため、リーフブレイクの波は非常に質が高く、形が整った波が安定して発生しやすいです。リーフのポイントは砂が巻き上がって海水が濁ることもないので、海底が透き通って見えるほど海水が綺麗です。海底が硬いサンゴ礁であるため怪我のリスクは高まります。

一方、サンドブレイクは海底が砂で構成されている場所で発生する波です。サンドブレイクの波はリーフブレイクほど安定していないことが多く、天候や潮の状態によって波の形が変わりやすいです。千葉ではリーフブレイクのポイントがほとんどありません。
そのため、トリップ先でリーフブレイクの波でサーフィンできることは魅力の一つです。

旅行先でのサーフィン

僕はサーフィンがメインの目的ではない旅行先でサーフィンをする際は、ほとんどの場合、ボードのレンタル込みの送迎付きサーフツアーに申し込んでいます。インストラクターが一緒に海に入り、アドバイスしてくれることも多いです。今回のグアムでは、そのアドバイスがとても参考になりました。

サーフィンツアーはネットで検索して見つけたサーフショップに事前に問い合わせ、予約していました。宿泊しているホテルまで迎えに来てもらえ、ボードのレンタルと、2時間半ほど海に入りトータルで4時間のツアーで、135ドル。半日のためにサーフボードを持っていくのは手間がかかりますし、ポイントもわからなければ、交通手段もないため、仕方のない出費かなと考えました。

準備と出発

サーフツアー当日は予定通りホテルの前まで迎えに来てくれました。僕の荷物はボードショーツと日焼け止め、ラッシュガード、水、タオル程度。せっかくの暖かい場所でサーフィンができるため、ボードショーツのみで海に入りたい気持ちもありましたが、日焼けを考慮するとラッシュガードは必須でした。体質にもよりますが、海外の日差しだと、日焼け止めを塗ったとしても普段日焼けしていない箇所は火傷に近いレベルで日焼けしてしまう可能性が高く、かなり危険です。

車に乗り込むと、まずはサーフショップに向かい、板をピックアップしました。僕は波が小さければ6〜7ft位のミッドレングス、波が大きい、もしくはホレていれば5.8ft位の板をリクエストしました。僕はショートボートしか所有しておらず、今回のようなトリップにいった時に、波に合わせてミッドレングスやロングを試しています。今日は膝腿位だと予想されるので7フィートほどのミッドレングスをレンタルすることにしました。ついでに、もし波が良かった場合のことを想定して、ショートも借りて持っていけないかと聞いたら、快諾してくれ、板を2枚持っていくことになりました。

またサーフツアー料金とは別にリーフブーツのレンタル代が10ドルかかりました。これまでもリーフのポイントでサーフィンしたことがあるのですが、リーフブーツが必要かの判断は難しいところ。インサイドがリーフであったとしても、すぐにパドルを始めてゲットしてしまえば、リーフブーツが必要でないことが多いです。浅い所でワイプアウトしてしまった場合でも、足だけで沈み込むような転び方をせず、全身で海面にぶつかるように転べばリーフに当たることは少ないです。リーフブーツを履いてしまうと、せっかくウェットスーツを着ずに身軽なスタイルで海に入れる気持良さが半減してしまいます。また足の裏で板を捉えている感覚も鈍くなります。そのためできればリーフブーツは履きたくないのですが、初めての環境でどのくらい危険かはわからなかったので借りることにしました。レンタルしたアイテムを車に積み込みポイントに向かいました。

グアムのサーフィン事情

道中でグアムにおけるサーフィン事情を聞くことができました。グアムではサーフィンがあまり人気ではないことや、人数が揃えばボートに乗ってアウターリーフまで行ってサーフィンできる場所があること、冬のシーズンには頭〜ダブルのサイズになりチューブが巻くことも珍しくないこと、そのような状況でもMAXでも15人程度、アベレージでも3〜5人ぐらいしかポイントにいないことなど。もう少し細かく、日本の方にあった低気圧が徐々に移動しながら最後にカリフォルニアの方に到達する過程で、冬のグアムでいい波が割れる、というようなことを教えてもらえたのですが、英語が難しくあまり理解できませんでした。

入水

30分ほどでポイントに到着しました。波チェックをしてみると、少し先で膝腿位の波が確認できました。正直良い波には見えず、本当にここでサーフィンできるのかと少し疑問に思いました。サーフガイド曰く、これから潮が引いてくるので、コンディションが良くなるはずだから、と入ることにとなりました。この波ではショートよりミッドレングスが適していると言うので、ミッドレングスで入ることにしました。

海に入る際に1つ注意点を伝えられました。それはアウトに出る際、リーフの上を歩くのではなく、すぐにパドルを始めるように言われました。リーフ、つまりサンゴ礁を守るために、サンゴ礁を踏まずにすぐにパドルする必要があるというのです。私はこれまで、リーフのポイントでサーフガイド付きで海に入ったことはありますが、このような注意を受けたのは初めてでした。サーフィンは、自然を相手にするスポーツであるため、こういったことはとても大事だと感じました。

また、波に乗った後は、そのままラインナップにまっすぐ戻るのではなく、写真にもある鉄塔を(海から砂浜を見て)右側へ回り込んでラインナップに戻るように言われました。鉄塔の左側は波がブレイクしており、インサイドに向かっての流れがあるため、そこをパドルでアウトに出るのは大変で、遠回りしてでも鉄塔の右側からアウトに出る必要があるためでした。

最初のテイクオフ

言われた通りに鉄塔の右側から回り込んでラインナップにつきました。すると、腰程度の波が入ってきました。いつもの通り波をパドルしながら追いかけ、テイクオフを試みようとしましたが、乗り遅れてしまいました。するとすぐにサーフガイドからアドバイスをもらいました。

1つ目は波を追いかけ始めるタイミングが遅いこと。
2つ目はピークがもっと左にあることを意識すること。

1つ目の波を追いかけるタイミングが遅いことについては、私はいつもショートボードに乗っているので、その感覚で、旋回していたため遅れているのが問題でした。今日はもう少し長いミッドレングスに乗っているため、その旋回に時間がかかってしまいます。なので、いつもと同じタイミングで動き出したとしても遅れが生じてしまいます。そこを考慮してもう少し早く動き出す必要がありました。

2つ目は、うねりが入ってきたときにピークがそのまままっすぐ入ってくるのではなく、少し左側にずれていく傾向がありました。そのため、その位置、ピークを見極めてパドルする必要がありました。

それを意識して、次に来た波にも挑戦しました。今度は少し早めに動き出し、左の方に行く意識もしました。そして波をキャッチできそうだったので、バタ足に加えて全力でパドルしました。今度は立った瞬間に波に巻かれてしまいました。

千葉の波だったら乗れていたはずなのになぁ、と少し感じました。それを見たサーフガイドは、次のアドバイスをしてくれました。

1つ目はバタ足をする必要がないこと。
2つ目はもっと力を抜いて波に合わせた動きをすること。

次に来た波は、ちょうどサーフガイドがいるポジションに適した波だったこともあり、サーフガイドが乗っていきました。サーフガイドは僕のボードより長いロングボードに乗っている。一回ほど軽くパドルすると、簡単に波に乗っていきました。もちろんバタ足もせず、力の抜けたスタイルでテイクオフし、そのまま走っていき、堤防に隠れて見えなくなるまで長く乗り繋ぎました。

サーフガイドの一連の動きを見て、私は「なるほど」と思いました。

サーフガイドがラインナップに戻っていく前に、また次の波が来ました。私はその波のピークが少しずつ左にずれていくことを観察しながら、波を追いかけ、波をキャッチできそうなタイミングで、バタ足もせずに力を抜きながら長めのストロークで2回ほどパドルをしました。すると、板が自然と滑り出し、スピードがついていきました。すぐには立たず、波がしっかりホレていくのが見えたら、そのタイミングで素早く立ち上がりました。そのまま力を入れずに波に任せるようにアップスをしました。サンゴ礁が透き通って見える波のフェイスを上下に動きながらロングライドすることができました。

大きくない波でも、パワーゾーンにさえいれればテイクオフにおいてても、ライディングにおいても、リーフブレイク特有の波の力をしっかり得られることが感じられました。

その様子を、インサイドからラインナップに戻る途中のガイドもしっかり見ていてくれて、親指を突き立てて手を挙げてくれました。

2人ともラインナップに戻ると、ガイドは「今のは良かった。これからのアドバイスは、今までと同じことしか言わない。波に合わせた動きをすることと、力を抜くことだけ!」と。

そして「よし、また来てるぞ。この波は行け!」と言われました。

私はその波を追いかけテイクオフしましたが、立ってすぐにワイプアウトしてしまいました。いつもショートボードに乗っていることもあり、7フィート近くあるミッドレングスの取り回しになれず、動き出しが遅れたことと、ミッドレングスではショートボードほど急なターンができないためワイプアウトしてしまいました。

うまく乗れなかったものの、これまでにガイドに言われたことを守り、後はミッドレングスに慣れればうまく乗れそうな感覚はありました。

貸切のローテーション

そこから数本テイクオフを試していると、徐々に成功する確率が上がり、ライディングの時間も長くなってきました。依然として波は腿、腰ぐらいのサイズしかありませんが、透き通る水ときれいな形でブレイクする波はとても楽しかったです。たまに少し張った波が来ることもあり、リッピングまではいきませんがトップでターンをするようなアクションも入れることができました。

また、ガイドから追加でアドバイスしてもらえたこととして、テイクオフの時にフェイドターンが有効であると教えてもらいました。フェイドターンとは、主にロングボード向けの技ではあるが、レギュラー方向に進むべき波に対して、テイクオフまでのパドルとその後立ってからすぐの進行方向を一度、グーフィー方向に進み、その後にレギュラー方向にターンするというテクニックです。これの利点は、波を追いかけはじめの位置やテイクオフした瞬間の位置がショルダー寄りの位置であったとしても、さらにピークに行くことで波のパワー、スピードを得られ、そのままライディングへつなげることができることです。

ショートだとあまり使うことがない技ですが、自分も過去に何度かやったことがあります。進行方向を逆に切り替えるため、そこそこ難しい技だと感じています。次に来た波が自分がいるポジションよりやや左にピークがあったため、フェイドターンが有効だと思いました。これまでにアドバイスされた通り、左にあるピークに力を抜いたパドルで向かい、少しずつ波に押される感覚を味わいながら、引き続き左へと向かいました。ゆっくりと立ち上がりながらもさらに左に向かいました。そして、じんわりと体重を反対に傾けながら、右側のレギュラー方向に進路を変えました。フェイドターンもうまくいき、そのまボトムターンからトップでワンアクションいれつつ、またロングライドできました。かなりミッドレングスにも体が馴染んできました。

その後もコンスタントに波に乗ることができ、ガイドがインサイドまで波に乗りそこからラインナップに戻ってくる間に、私も波に乗り、ラインナップに戻っている間に、またガイドが波に乗る。というような形で、ぐるぐるローテーションしている時間もありました。ガイドはいつも、見えなくなるまで丁寧にインサイドまで乗り繋いでいました。

ちなみに、今日入ったポイントは、ガイドと私の2人での貸切でした。

ガイドとサーフィン

フラットな時間が続くと、ガイドはいろいろな話をしてくれました。昔、サーフィンのプロを目指していたこともあり、ハワイやタヒチ、オーストラリア、ニューカレドニアなど様々な場所でサーフィンをしていたそうです。1年ほど一宮でサーフィンしていた時もあったそうです。そして、サーフィン上達のコツは波に合わせたボード選びをすることだと教えてくれました。今日のような波であれば、僕が使っているミッドレングスやガイドが使っているロングボードが適していること。今日のような波でも、日頃から乗っているからと無理に5ft台のショートボードを使うのはあまり適していないこと。日本人はいつも同じ長さの板に乗ってしまう傾向があるが、それだと波に乗れる本数が少なくなってしまうこと。特にハワイやサンディエゴなどの混雑しているポイントではなおさら。そして、ショートボードが上手くなりたかったとしても、ロングボードにも乗り、波に合わせた動きを覚えることがとても重要だと教えてくれました。

また、グアムは他の国のメジャーなサーフポイントほど波質は良くないものの、格段に空いていると言います。波質が劣るといっても、年に数週間ほどはダブルオーバーのチューブが巻く波が入ることもあるそうです。そのバランスを考えると、ガイドはグアムを気に入っているようでした。


その後も「腿、腰サイズのきれいな形の波」といってしまうとその通りなのですが、言葉では表せない日本の波とは違う波質を楽しみました。日本で海に入っていると、かなり混雑しているため他人と競うように乗ることがあります。そして水や砂浜があまりきれいではなかったりするため、それらに目を向けることが減っていました。だから「自然」と対峙する感覚が薄れてしまっていました。

改めて、サーフィンは自然の中で、波との調和を楽しむ遊びだということを実感しました。


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